病院長等による病院紹介 > 菊川市立総合病院 院長 村田英之 先生
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更新日:2015年5月28日
家庭医養成プログラムを立ち上げ、地域に根ざした病院を目指しています。
1、当院の概要
病床数は一般科202床と精神科58床で、健診センターを併設しています。一般科のうち162床は内科、外科、整形外科を主体とした急性期病床、残りの40床は回復期リハビリテーション病床です。当院は、精神科病棟を有している静岡県内唯一の自治体総合病院です。その特徴を活かして、身体合併症の治療入院、がん患者やせん妄患者に対する精神科リエゾンなどを積極的に行なっています。平成24年11月より麻酔科の協力を得て、うつ病、統合失調症患者に対して修正型電気けいれん療法(ECT)を開始して良好な結果を得ています。
2、家庭医養成プログラム
医療資源が乏しい地域にあっては臓器別専門医よりも、診療科の枠を超えて幅広い領域の病気や外傷に対応できる能力を持つ医師(家庭医)が必要です。また、一人で複数の病気を有する高齢者が今後増加する事を考えると、家庭医の需要は高まると予想されます。当院は、平成22年度に磐田市立総合病院、公立森町病院と連携して家庭医養成プログラムを立ち上げ、平成26年4月からは市立御前崎総合病院が加わりました。3年間の研修期間中、各病院で臓器別専門研修を、森町・菊川市の家庭医療センターで指導医(現在は5名)のもと家庭医の研修を受けます。また、研修期間内にミシガン大学家庭医療科へ2週間の短期留学に行くことができます。これまでに11名がプログラムを終了し、現在は6名のレジデントと1名のフェローが研修を行なっています。
静岡家庭医養成プログラムホームページ
URL:http://www.shizuoka-fm.org/
3、菊川市家庭医療センターにおける訪問診療
平成23年夏に家庭医の診療や研修の拠点となる菊川市家庭医療センターを開設し、平成24年7月より地域の訪問看護ステーション、居宅介護事業所、調剤薬局と連携して訪問診療を開始しました。現在、機能強化型在宅療養支援診療所として、4名からなるチームで要介護5を目安とした重症患者20名程度の訪問診療を行なっています。24時間体制で緊急往診を行なう体制をとっており、当院は急変時や家族が病院での看取りを希望する場合のバックアップ病院として機能しています。看取り数はこの3年半で90件を数え、自宅での看取り率は90%を超えています。訪問診療においては、各患者に関わるメンバーの情報共有は重要であり、静岡県医師会が推し進める静岡県版在宅医療連携ネットワークシステムを利用しています。このように当院は、家庭医養成プログラムを立ち上げ、地域に根ざした病院を目指しています。
平成27年5月 菊川市立総合病院 院長 村田英之
病院前で職員一同