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更新日:2014年7月11日

伊東市民病院 管理者 川合 耕治 先生

 伊東市民病院は2003年(平成13年)旧国立伊東温泉病院が伊東市に移譲され、以来公益社団法人・地域医療振興協会が指定管理者として管理運営を委託されてまいりました。「市民の生命と健康と生活を守り地域発展に寄与します」を運営理念として職員一丸となって伊東市を中心とした地域医療に邁進しております。

 伊東市は温泉と海に代表される風光明媚な大変住みやすい観光都市として知られています。我々が居住する、そして医療人として関わるこのすてきな地域をいつも誇りに感じております。ここ伊東において当院は3つのミッションを与えられています。即ち、①救急を中心とした急性期診療、②地域包括ケアシステムへの関わり、③若い医療スタッフの教育、であります。

 ①については文字通り24時間365日あらゆる疾病について、軽傷から重症にいたるまで断らない患者受け入れを実践しています。当地区唯一の総合病院としての使命感を持って急性期医療に取り組んでおります。3次救急対応の重症例についても後方病院への橋渡しとしてファーストタッチの役割を担っています。救急車受け入れ応受率100%を目指して(現在98%以上)、年間4500件の救急車を受け入れております。

 ②については地域医療支援病院として、医師会の先生方、介護・福祉・行政の皆様と連携して、一体となって地域包括ケアに取り組んでおります。在宅療養支援部門の充実にむけて現在努力しておるところです。当院で診断、治療してきた癌患者さんが、最後の時間をご自宅で過ごしたいとの希望に応じて、我々は訪問診療を実施してきました。在宅でのお看取り件数が現在年間50件を超え、一年間に当院でお亡くなりになる癌患者さん全体の三分の一を数えています。

 ③地方の中小病院が若手スタッフの系統的教育施設となることは大変なチャレンジです。当院は独立した研修センターを備え、初期研修医を学年8人の単位で受け入れております。2023年もマッチング結果はフルマッチで、全国からの若い医師を受け入れることになります。当院初期研修プログラムは”地域医療重点”と呼称するユニークな形態で、へき地・離島などの地域研修を積極的に取り入れております。更に準スタッフとして後期研修医が常時7~8名勤務しています。当院独自の専門研修プログラム“伊豆半島総合診療プログム”も稼働しており、現在専攻医が活躍しております。看護師他、コメディカルスタッフの教育にも積極的に取り組み、地域医療における“同志”の育成に情熱を傾けております。

 これら3つのミッションを達成することは、地域の病院としては相当な欲張りであることは承知しておりますが、同時に大変やりがいのある使命だと受け止めております。我々は疾病を抱える個人と供に周囲の環境に配慮する、更にとりまく地域社会に目を向けて包括的な対応のできる医療人たることを目指しています。伊東・伊豆の文化と生活のすばらしさを実感して、若い皆さんと、これからの地域医療に夢を抱いて取り組んでゆきたいと思っています。We can do it ! We can do 伊東 !!

 

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