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更新日:2014年9月19日

静岡医療福祉センター児童部 末田慶太朗 先生 

 当院は医療型障害児入所施設(旧肢体不自由児施設)であり、手、足、または体幹の機能に障害のある児童に対し、入院及び通院により、社会的自立や生活の向上を目的として、診療・リハビリテーション・教育・生活指導などを統合した療育を行っています。病棟には、脳性麻痺、二分脊椎、筋緊張性ジストロフィー、ダウン症など、様々な運動障害、神経筋疾患、遺伝疾患をもった児童が入所しています。重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した重症心身障害児も入所しています。就学前の児童を対象に1か月から2か月間、母子で入院して集中して療育を行う母子入院も行っています。

 当院では、一般の総合病院では経験できない、様々な障害をもつ児童に対してのリハビリテーションや生活指導について学ぶことができます。ボイタ教授によって発見された「反射性移動運動」を利用した運動機能障害に対する治療法であるボイタ法を行っているのも当院の大きな特徴です。ボイタ法を行っている病院は全国でも少なく、東京をはじめとして他県の児童も治療に訪れます。

 外来では運動障害、神経筋疾患、遺伝疾患の診療の他に、自閉症を中心とした発達障害児の診療を行っています。年々低年齢での受診が増え、早ければ2歳台や1歳6か月健診後に受診します。診断だけでなく、言葉やジェスチャーの伸ばし方、不適応行動への対応方法などを丁寧に保護者にガイダンスしています。また自閉症児に対してはリハビリテーションに加えて近年エビデンスが蓄積されてきている応用行動分析による早期介入にも力を入れています。学習障害の診断、支援にも力を入れており、一般総合病院の小児科では経験することが少ない、発達障害児の診察、検査、診断、リハビリテーション、保護者へのガイダンスについて学ぶことができます。当院は小児神経専門医研修認定施設に認定されており、当院での研修は、将来小児神経専門医を目指す際に必要な認定施設での5年の研修期間の一部になります。

 小児科や小児神経、リハビリテーションに興味がある先生方、ぜひ一緒に働きましょう。

 

静岡医療福祉 末田先生  平成26年9月 静岡医療福祉センター児童部 末田慶太朗